WordPressで社内用営業日報システム作成
WordPressのフォームを使って、社内用の営業日報システムを作ってみました。
私たちの会社では、営業に回るのは数人なので、備忘メモを蓄積し共有できれば十分です。
アプリやフリーソフトなどは、サービス打ち切りや有料化、データの流出などが気になり、また項目も”帯に短したすきに長し”なので、簡易なものを自分で作ってサーバ上に保存しようと考えました。
機能は以下の通りです。
1.フォームから営業日報を送信できる
2.メールで社員に届く
3.日報DBに登録され、過去登録データの参照やデータエクスポートができる
これらを、システム開発の知識ゼロで自分のレンタルサーバ上に実装できます。
手順を簡単に説明したいと思います。先人の記事に頼っている部分もかなりあります。
◆レンタルサーバ契約
レンタルサーバの契約が前提として必要です。私たちはさくらインターネットのレンタルサーバを使っています。
年間費用が2600円程度だったと思います。
これに加えて、専用のサブドメイン(hoge.com、hoge.netなど)を使いたい場合には、その取得費用に年間1000円程度。
これは、なんでもよければ、各レンタルサーバ業者が無料で使えるものをいくつも用意してくれていますので、そちらを活用します。
今回は、契約済のさくらインターネットのレンタルサーバ上に、さくらインターネットが用意している無料のサブドメインを使って、新たなドメインサーバ設定を行い、利用することにしました。
さくらの無料サブドメインについては、こちらに一覧があります。60種類ほどあるようなので、好みのものを選びましょう。
・さくらのサブドメイン
https://www.sakura.ad.jp/function/domain/subdomain.html
アドレスの文言は一般に短い方が良いと言われますが、今回は社内用で、むしろ外部からはアクセスされたくない情報なので、あえて長いものを選択しました。
専用のサブドメインを使う場合は「hoge.com」などとなるところが、無料のサブドメインを使う場合はサンプルのように「sample.uh-oh.jp」や「sample.sakuratan.com」などと少し長くなります(自分で決めた文言+選択したさくらインターネットの無料サブドメイン)。
ドメイン追加の手順は概ね以下の通りです。
http://bit.ly/2nONxDj
さくらのレンタルサーバのコントロールパネルから、ドメイン設定>新しいドメインの追加>3.さくらインターネットのサブドメインを使う と進み、ドメインの詳細設定では、「2.マルチドメインの対象フォルダをご指定ください」のところで、枠内に追加するサブドメインと同じフォルダ名を追記。(例:「sample.uh-oh.jp」)
◆WordPressのインストール
さくらレンタルサーバの簡単インストールで行うと、「sample.uh-oh.jp」の直下ではなく一つフォルダを掘ったその下にWordPressがインストールされます。
その方法で最初行ったところ、DNS Not Foundエラーになってしまったので、仕切り直して今回は、WordPressを手動でインストールする手順で行いました。
インストールは下記のサイトを参考に行いました。
FTPでレンタルサーバ上の追加ドメインのルートディレクトリへアップロードしました。
・さくらのレンタルサーバにWordPressをインストール(手動)
https://www.adminweb.jp/wordpress/install/index2.html
FTPソフトはFileZillaを利用しました。ソフトの使い方は下記サイトに詳しいです。
・FTPソフト(ファイルジラ(FileZilla))の使い方と設定方法: 『WordPress ことはじめ』
http://wisdommingle.com/ch3-ftp-client-filezilla-wordpress-kotohajime/
WordPressのパッケージをFTPした後、サーバ上にデータベースを作成し、WordPressの設定を行う手順まで、上記サイトに載っていますので、その通りに行いました。
WordPressの設定を行う際、プライバシー設定では必ず、「検索エンジンによるサイトのインデックスは許可しない」ように設定します。つまり、検索エンジンに引っかからないようにします。この設定だけは必ず行う必要があります。
◆フォームに対応したWordPressプラグインのインストールと設定
日報システムをWordPressのフォームを利用して作成する手順が下記のサイトに詳しく、こちらを参考にして行いました。
前半は各レンタルサーバの簡単インストール機能を使ったWordPressの設定手順なのでスキップし、「Contact Form 7の設定」というところから行います。
・WordPressで売上日報をつくろう
http://car2finance.com/tutorial.html
外観のカスタマイズでは、テーマをEezyStoreに設定。
コンタクトフォームに「タグの設定」というタブが出てきませんでした。
右側ウィンドウで編集すると説明されているのですが、右側ウィンドウを表示させる方法がわからず、難航。。。最終的には、左側ウィンドウに直接フォームタグを記述しました。
今回作ったフォームです。
ABCD・・・のところは適当に自社の内容に置き換えて頂ければそのまま使えます。
———-
<p>入力者<br />
[select* inputperson include_blank “A” “B” “C” “D” “E” “F”]
</p>
<p>入力日<br />
[date* inputdate id:date]
</p>
<p>訪問日<br />
[date* visitdate id:date]
</p>
<p>訪問メンバー<br />
[text* member]
</p>
<p>訪問先組織名<br />
[text* organization]
</p>
<p>訪問先担当部署・役職<br />
[text* department]
</p>
<p>訪問先担当者名<br />
[text* customername]
</p>
<p>訪問先担当者名よみがな<br />
[text* customernamekana]
</p>
<p>訪問テーマ<br />
[text* theme]
</p>
<p>訪問区分<br />
[select* visitkubun include_blank “A” “B” “C” “D” “E” “その他”]
</p>
<p>テーマ区分<br />
[select* themekubun include_blank “A” “B” “C” “D” “E” “F” “その他”]
</p>
<p>活動内容・先方発言<br />
[textarea activity]
</p>
<p>宿題事項<br />
[textarea homework]
</p>
<p>[submit “送信”]</p>
———-
上記フォームとセットで使うメールメッセージ本文です。
———-
入力者:[inputperson]
入力日:[inputdate]
訪問日:[visitdate]
訪問先:[organization]
部署・役職:[department]
お客様名:[customername]
訪問テーマ:[theme]
活動内容・先方発言:
[activity]
宿題:
[homework]
—
このメールは 営業日報システム (http://www.sample.x0.com) のフォームから送信されました
———-
以上で設定は終了です。
◆データの参照方法
フォームから営業日報を送信すると、上記メール設定で送信先に入力しておいた宛先(複数の場合はカンマ区切りで登録)に即時メールが送信されます。
また、過去データを参照したい場合は、ダッシュボード>プラグイン>Contact Form DB>インストール済プラグイン>Contact Forms(リンク押下(下図))>対象のDB選択で、過去に登録したレコード一覧が表示されます。
レコードの項目がリンクになっているので選択すると、レコード内容が表示されます。
出先からスマホなどでも入力できます。
文字の折り返し(見た目)など確認しておきましょう。
少人数での情報管理術は色々な方法があると思いますが、ポイントは、
1. 必要な人皆が見られる場所に一元管理する(できればネット越しにどこからでもアクセス可能)
2. 漏れなく、忘れないうちに必要な情報をできるだけ欠損なく入れる
3. 簡易に利用可能(テキスト形式でエクスポート可能、検索可能など)
ではないかと思います。
これまでの情報共有は、google docsやevernote、LINEノート、場合によってはfbメッセンジャーで伝えるだけだったり、紙のノートに書いてお蔵入りということさえありました。
営業活動で得た情報を有効活用するためにも、当面この営業日報システムに入れる方法で運用してみたいと思います。