身近なところから自分たちでできるフードロス対策のトライアルとして、キッチンスタジオを借りて、持ち寄り食材を使って料理を作り、みんなで食べるイベントをやってみました。
今回は、その時の様子をレポートしたいと思います。
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集合したのは、9月のとある土曜日、午前10時。当日はあいにくの雨天。
場所は四谷にあるキッチンスタジオです。
主催者は、私たち2人と、ワイン販売をしている知人の、3名。
参加してくださったメンバーは、主催3人の友人知人とfacebook告知で来てくださった5名。
総勢8名の布陣です。
食材は全員がそれぞれ持ち寄り。
コンセプトは「闇鍋」です(笑)。
事前に「これ持って行くよー」といった宣言はぽつぽつありましたが、当日集まってみるまで何が来るか、何ができるか分からないのも、サルベージパーティの醍醐味!
メンバーの中には、「或る物をたくさんもらってしまって食べきれないので持っていきまーす(何かは当日まで秘密)」という人などもいました。
10時オープンのスタジオには少し早めに現地に到着したものの、時間きっかりになるまではドアの外で待つはめに。
キッチンスタジオの利用料は、1時間4000円(週末)と、まあまあお高め。
本当は主催メンバーが30分くらい前入りしたかったのですが、費用節約のため10時から借りて、参加メンバーの皆さんにも10時に集合をかけさせてもらいました。
しかも予約の終了時間は13時。
わずか3時間の間に、メニューを決め、分担して料理して、ワインと一緒にお料理をいただく。もちろん後かたづけしてスタジオを現状復帰するところまで含めて、3時間です。
無謀とも思えるスケジューリングですが、とにかくやってみるしかない!
10時少し前にスタジオに入れてもらうと、設備の使い方を教わりながらも、各自持ってきた食材を中央のテーブルにどんどん出していきます。
野菜、乳製品、乾物、調味料と、だいたいの場所を分けて並べてみました。
みんな、メニューに困らないようにと気をつかってくださって、冷蔵庫の中の使いかけ野菜やトマト缶など、使える食材を持ってきてくれていました。
さらに、主催メンバーは潰しが効きそうな食材として牛乳、米、挽肉、卵、ハムなどを用意。かなり良い感じで色々な物が作れそうです。
さっそくメニュー決めにかかります。ぐずぐずしている暇はありません。さっと決めて、さっと作り始めなければ。
持ってきたホワイボードシートを壁に貼り、みんなで意見を出し合って作れそうなメニューを書き出していきます。さらに、使う材料も書き出しました。
誰が何を作るのかをその場で振り分け。時間がないとわかっているので、意思決定が超速です。皆率先して手を挙げ、譲り合いや押し付け合いなど一切なく、各料理の調理担当が決まりました。
スープ、麺料理、リゾット、パンとパテ、卵料理、野菜炒め、ミルクたっぷりのマサラティーに、フルーツのデザート、そしてワイン。
品数、バランス、料理どうしの相性、すべて完璧とも思えるメニューが決まりました。
10時半前にはさっそく料理開始。みんなバタバタと動きまわっていましたが、鍋も包丁類も数が揃っているので、それぞれの作業がそれぞれ進みます。
結果、予定していた11時半にはちゃんとすべての料理を作り終え、テーブルセッティングも完了!
「お疲れ様ー!かんぱーい!」と盛り上がり、ゆっくりと話をしながらランチができました。今日初めて会ったメンバー同士も、美味しい食事とワインのおかげで会話が進みます。
そんなこんなで、あっという間の1時間。
結局、作った料理が多すぎて、全部食べきれませんでした。
そこで、欲しい人が持ち帰ることに。サルベージしたのにできあがった料理を捨ててしまうわけにはいきません。みんなで持って帰って、最後まで美味しくいただかなければ。
キッチンスタジオにはラップなどがなかったので、各自、食材を入れてきたタッパーやジップロック袋、かろうじて会場にあったアルミホイルを使って、料理を包みました。
さらに、今回残念ながら使いきれなかった食材があったので、それは本人が持ち帰るか、欲しい人にあげるかして、後片付けをしました。
そして、まだ飲んで食べているメンバーもいる中で、バタバタと後片付け。残りものを包んで、洗い物をして、拭いて、元の場所に戻します。
たくさんの鍋やお皿を出していたので、仕舞い場所がわからず苦労しましたが、なんとか13時ギリギリまでに片付け終えることができました。
やってみて思ったのは、8人寄れば、作れる料理も片付けも、思ったよりかなり多くの作業がこなせたということです。それに、ワイワイみんなで作って食べるのはすごく楽しい!
材料を持ち寄れば材料費もかからないし、場所は自宅のキッチンでやるとか、賃貸料の安い公民館の調理室などで行えば、場所代も抑えることができそうです。
また、捨てる神あれば拾う神ありで、自分ではうまく料理できない・苦手で扱いに困るといった食材でも、複数人が集まれば、うまく料理してくれる人がいたり、食べてくれる人がいるのです。
サルベージパーティというようなカタカナの名前をつけると、何か難しそう、小洒落ている?といった感想を抱いてしまうかもしれませんが、言わば明るい「闇鍋」です(笑)。
家族どうしや女子会でホームパーティなどをやる方がいたら、食材を買いに行かずに、家にあるものを持ち寄って、みんなで作ってみていただきたいな、と思います。
思ったよりも絶対楽しくて、残り物も片付いて、お得感がありますよ!
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最後に、サルベージパーティを実際にやってみて、またやる時はここがポイント!と個人的に思った項目を挙げてみます。
その1:会場はプライベートなキッチンスタジオなどは、どうしても費用が嵩んでしまうので、公民館の調理室などを借りたほうが、費用を気にせずゆっくり使えるかも。食材費用をかけずに持ち寄りでパーティするからには、会場代もなるべく抑えてお得に開催しちゃいましょう。
その2:ホワイトボードがあったほうがいいと思います。今回は自前のホワイトボードシートを持参しましたが、会場によっては備え付けがあるところもあるかと。みんなで決めたメニューを書いて、それぞれに使う食材と、担当者も書いて掲示しておくことで、情報共有の効率化が図れます。
その3:お酒は飲む人・飲まない人がいるので、主催側でお酒を用意する場合はあらかじめ飲む人を確認しておいたほうがいいかも。準備する量にも関係しますし、会費をお酒代込みで設定する場合、飲む人飲まない人で金額を変えるかどうかなど事前に考慮すべき点があります。
その4:作った料理を食べきれなかったり、余った食材を欲しい人が持ち帰ったりすることを考えて、ラップやジップロック袋やアルミホイルなど、何か持ち帰り用の容器を用意しておくと良いかも。タッパーもいいですね。
その5:これはちょっと恣意的なのですが、やはり野菜があると料理のバリエーションが広がるし、美味しく健康にも良いと思うのです。なので、冷蔵庫の使いかけ野菜などを持ち寄ってもらうと良いかもしれません。
楽しくてお得なサルベージパーティを、皆さんもぜひ一度、体験してみてください!
ご要望をいただければ、私たちもまたサルベージパーティ・イベントを開催します。^^
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