本日午後に西条市のSAIJO BASEで行われたシンポジウムをオンラインで聴講しました。愛媛県内では50団体以上のこども食堂が開催されており、情報交換や相互支援のために、えひめ地域こども食堂ネットワークが設置されています。
えひめ地域こども食堂ネットワークのホームページ
https://kodomoshokudou-ehime.wixsite.com/network
こちらのネットワークの共同代表である難波江任先生は、フードバンク活動や食品ロス削減のための活動を積極的に展開されており、
私は以前、学会発表の場で難波江先生と同じセッションとなったことをきっかけに、以来、フードバンクやこども食堂などについて何かわからないことがあると、メッセージなどでご相談して教えていただいています。
本日は、「こども食堂と防災」をテーマにした講演と、こども食堂に必要な支援などについてのディスカッションが行われました。
こども食堂を防災時の拠点の一つとして位置付けてはどうか、との提案には、なるほど納得する点が多数ありました。
食糧の備蓄場所として、料理を提供できるキッチンとして、こどもたちの居場所として(避難所ではこどもの声などが課題となることもあるそう。また、避難時にも通常時と同様に遊びや学びの場所になりうるとのお話でした)。
後半のディスカッションでは、実際にこども食堂を運営されている複数の方々のリアルなお声を聞くことができました。
営利事業ではなくお金を取れる事業でもないため、やはり費用面では苦労をなさっている主催者様が多く、食材の費用などが持ち出しになっているそうです。
お米についてのお話も興味深かったです。お米の寄付を受けた(または寄付予算でお米を購入した)際に、常温の部屋に置いておいた所、虫が出てしまったことがあり、お米の在庫はなるべく長く保管せず、できるだけ早くに困窮家庭などにお分けした方が良いとの知見を得られたそうです。
以前、新潟のフードバンクさんを見学させていただいた際にも、お米の虫の話はお聞きしました。
虫の発生を防止して米を長く保管したければ、冷蔵庫が望ましいが、冷蔵庫に入れたい他の食材も多いため、お米専用の冷蔵庫を持つまでは難しい、とのお話でした。
食材については、米以外にも、野菜は農家さんに分けていただけることもあるようですが、こども食堂で供するメインになるような肉や魚といった食材は、寄付食材で賄うことは難しく、必然的に自腹を切って購入している主催者も多いとのこと。
なお、フードバンクで寄付されることの多い缶詰などは、こども食堂で活用するのは難しいというお話もありました。
企業などがこども食堂などに対して支援するには、食材や金銭的な寄付も考えられますが、冷蔵庫などを寄贈するといった支援の仕方もあると思います。(ただし、スペースの問題などもあるので、どんな支援が必要かは、相手先のこども食堂の主催者の方にお聞きするのが良さそうです。
Copyright © 2022 Setten Inc.